「混ぜる/交ぜる」という行動は生活のあらゆる所でしばしば見られます。

コーヒーにミルクを混ぜる、トランプを混ぜる、調味料を混ぜる、絵具を混ぜる、会話に交ざる、渋滞の列に交ざる、と様々存在します。

この「混ぜる/交ぜる」とは複数の物が加わり一つになる事であり、状態に変化をもたらしその結果新しい何かを作るという事です。

今回の作品「marble」はこの「混ぜる/交ぜる」をテーマに作成しました。

作品の特徴としては複数の写真を納得のいくまで混ぜ合わせ一つの新たな世界を作り上げているという所です。

混ぜ合わせることでそれぞれの写真は大きく歪み、または分裂し、さらには反転したり増  えたりもします。

いわゆる合成写真やコラージュ作品とは違い、この作品は絵具を混ぜる行為に近く、それ  ぞれの写真一枚一枚が一つ絵具の様であり、それをキャンバスに混ぜ合わせる事で複雑  に絡み合った新たな写真表現となっています。

写真を混ぜることの特徴として現実には混ざり合うことの出来ない物、「火と水」や「空  間と空間」、「生物と物」といった事が写真の中では1つにすることが出来るという点      です。

写真で撮ることが出来るものは全て自由に混ぜ合わせられ、その可能性は無限に広がります。

こうして完成した作品は、複数の写真がマーブル状に複雑混ざり合った形となっており、一見すると抽象画の様に見えます。

しかし細かく寄って見ると至る所に元の写真の像が残っており、それは絵の様に見える写真作品もしくは写真を使った絵画作品となっています。

この作品を通して物が持つ色や形の魅力、そしてそれが混ざり合う事で表現される彩の美しさを伝えられたらと思います。